ウェルネスコラム「免疫療法薬「キイトルーダ」を選択する医師、「オプジーボ」の2倍」

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免疫療法薬「キイトルーダ」を選択する医師、「オプジーボ」の2倍

がん免疫療法薬「キイトルーダ」を処方した経験のある医師に対してのある調査結果がニュースになっていました。


「キイトルーダ」は、「オプジーボ」と同じ免疫チェックポイント阻害薬です。日本では、2016年9月に悪性黒色腫に適用され、非小細胞肺がん、尿路上皮がんと徐々に適用拡大されてきました。

年間1400万円の非常に高額な薬価がついていることでも議論を呼んでいます。


「キイトルーダ」と「オプジーボ」は次の大きな4つの相違点があります。


① 「キイトルーダ」は一次治療から使用可能であるのに対し、「オプジーボ」は二次治療以降で使用可能

② 「キイトルーダ」の使用に際しては、コンパニオン診断薬によるPD-L1陽性確認が必要

③ 「オプジーボ」が2週間ごと、「キイトルーダ」は3週間ごとの投与間隔を空ける

④ 投与量は「オプジーボ」が体重換算、「キイトルーダ」は定用量


「キイトルーダ」を処方したことのある医師に、「二次治療以降のPD-L1陽性切除不能進行・再発非小細胞肺がんで免疫チェックポイント阻害剤を選択する場合、オプジーボとキイトルーダのどちらを先に選択するか」と尋ねた結果、「キイトルーダを選択することが多い」13%、「ややキイトルーダを選択することが多い」27%、反対に「オプジーボを選択することが多い」8%、「ややオプジーボを選択することが多い」12%と、キイトルーダをオプジーボよりも選択する医師が2倍になることが判明しました。


「キイトルーダ」を選択した理由を尋ねると、「PD-L1陽性で患者を絞りこめる」が28%、「3週間投与」が21%、「エビデンスがある」「有効性が高い」が各15%でした。


「キイトルーダ」も「オプジーボ」も実は同じ抗PD-1抗体薬です。副作用発現率もほぼ同程度ですが、「オプジーボ」は投与して初めて有効かどうかわかるのに対して、「キイトルーダ」はコンパニオン診断で投与前に有効であることを確認してから投与するというメリットがあります。


どちらも高額な医薬品であることに変わりはありません。ノバルティスが承認を取ったCAR-Tは、免疫細胞療法で1回分が5300万円というさらに高額な医薬品です。ANK免疫細胞療法の副作用はCAR-Tの10分の1です。早くANK免疫細胞療法が保険適用される時代が来ることを望むのは私一人ではないでしょう。


参考URL:https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/57867/Default.aspx

がん免疫療法薬「キイトルーダ」 処方医の4割強が「安全性高い」と評価


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