ウェルネスコラム「大阪でがんの重粒子線治療施設が新たに開院 国内6か所目」

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大阪でがんの重粒子線治療施設が新たに開院 国内6か所目

2018年3月1日、がんの重粒子線治療をする「大阪重粒子線センター」が大阪市中央区に開院します。

国内では6か所目の重粒子線治療施設となり、まずは外来診療から受け付け、重粒子線の治療は10月からを予定しています。

重粒子線治療は放射線治療の一種で、炭素イオンを光速の70%まで加速し、がんの位置や大きさ、形状に合わせてピンポイントで狙い撃つことのできる治療法です。

従来のX線やガンマ線などの放射線を使った治療に比べると、病巣にいたるまでの健康な組織に与える影響が少なく、副作用を最小限に抑えることのできるがん治療法として脚光を浴びてきました。

しかし1994年に千葉県千葉市の放射線医学総合研究所で、世界で初めての重粒子線治療施設が稼働してから、この治療法は先進医療に適用されながらも、長らく保険適用に昇格できていませんでした。

理由は、従来の治療法に比べて安全性や有効性が優れているということがわかるエビデンスが積み重ねられてこなかったため。

日本放射線腫瘍学会(JASTRO)はこの現状を打開するため、各地の施設でエビデンスを構築する取り組みを始め、2016年に骨軟部がん、2018年1月には前立腺がんと頭頸部腫瘍について保険適用が拡大されました。

これにより、300万円以上の治療費がネックになっていた患者への負担が、大きくやわらぐことになりました。

重粒子線治療施設は、これまで千葉県をはじめ、兵庫県、群馬県、佐賀県、神奈川県の5か所に設立されてきましたが、大阪府にも設立されたことで近畿の患者の利便性が格段に上がるようになります。

大阪重粒子線センターでは、年間で18000人の患者が治療できるとのことです。

世界に先駆けるかたちで治療環境を整えてきた日本ですが、今後も山形県で2019年度中の治療開始を目指して建設中のほか、沖縄県や滋賀県でも建設が検討されています。

長年の開発により、治療機器が小型化、低価格化が進んだため、世界でも建設が進められています。

こうして多くの患者を治療していき、エビデンスが積み重なっていけば、今後は放射線療法の新たな標準治療になっていくことも期待されています。

がんの重粒子線治療施設、大阪で開院へ 国内6カ所目

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