コラム「サントリー、浮いた残業代でがん治療費500万円支援」

コラム

2018年02月15日医療ニュース

サントリー、浮いた残業代でがん治療費500万円支援

浮いた残業代で社員のがん治療を支援する――。

そんな制度を取り入れる方針を固めたのは、大手飲料メーカーのサントリーです。2018年2月7日に決定し、上限500万円をめどに、重粒子線治療などがん先進医療の治療費を支援する方針です。

がんは高齢になるほど罹患する確率が上がりますが、60歳未満の働き盛りの年代が3割を占めている現実もあり、がんと闘病しながら就労するための支援が必要との声が高まりつつありました。

そんな声を受け、例えば東京都では2017年度から、がん患者の雇用を継続する企業を助成する制度を導入しました。

国と都が指定する難病やがん患者を半年以上雇用した場合、労働時間に応じて40万~60万円を、発症後に休んだ従業員の復職を支援し、復職後の半年以上雇用した場合、30万円を助成金として支給します。

また、伊藤忠商事も国立がん研究センターと提携して、5年ごとのがん検診で早期発見を目指し、先進医療も含めたがん治療の全額を保険会社と法人契約して企業が賄う制度を2017年9月から段階的に始めていました。

今回、サントリーは働き方改革によって昨年の平均残業時間を13時間減少させ、浮いた残業代をがん治療に充てるという異例の取り組みで、大きく注目されています。

サントリーによれば、社員の健康維持に企業として戦略的に取り組めば、グループ社員の士気向上や優秀な人材の獲得、定着につながるとし、「がんを完治させて働いてもらった方が会社の資源になる。保険ではカバーできない部分も支援することで、社員の安心感につなげたい」と話しています。

働き方改革とうまく結びつけたサントリーのがん治療支援は、時流とも適合し、今後別の大手企業や中小企業にも波及するのではないかと期待されています。

参考:サントリー、浮いた残業代でがん治療の費用支援 4月から導入、1人当たり500万円上限

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