ウェルネスコラム「胃がん患者に再発しやすい腹膜転移を高確率で予測――大阪市立大学」

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胃がん患者に再発しやすい腹膜転移を高確率で予測――大阪市立大学

大阪市立大学は、胃がん患者に出現しやすい腹膜転移を対象とする新たな術中診断法を開発したと発表しました。


腹膜転移は、がん細胞が臓器の壁を突き破り、腹膜に広がったがんの症状です。

胃がんの年間死亡者数約5万人のうち、約半数が腹膜転移により死亡しています。

このため、胃がんの腹膜転移は胃がん対策の重要課題として認識され、腹膜転移リスクを持つ患者を見定めて予防的治療を行なうことが課題とされてきましたが、いまだに有効な予防法や治療法が開発されていませんでした。


同大学医学研究科がん分子病態制御学・腫瘍外科学・難治がんTRセンター副センター長の八代正和准教授らのグループは、腹膜転移する直前の胃がん細胞を高頻度で見極める腹膜再発予測診断法を開発しました。


この診断法を用いて診断した結果、これまで用いられてきた診断法・腹腔洗浄細胞診断法が25%の予見確率であるのに対して、58.8%の高確率での診断を可能にしました。また、この二つの診断を組み合わせることにより、腹膜転移の予測が70.6%と精度が高まることが分かりました。


診断による結果が陽性の場合は、手術中に抗がん剤を投与したり、腹腔内大量洗浄を行なったりすることで腹膜転移の術中再発防止策を取り、高い予防治療を行なうことができます。


今回の研究成果が、胃がん患者の生存率向上に寄与することが期待されます

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