コラム「胃がんを全摘した患者様の食事」

コラム

2017年09月20日がん治療コラム

胃がんを全摘した患者様の食事

胃がんの状態によっては、胃を全摘することで治療することがあります。

胃を摘出すると言っても、食事がとれなくなるわけではありません。

とはいえ、摘出していないときと同じ食事は避けましょう。

胃がんのために胃を全摘した後の合併症と食事について解説します。

胃がんの全摘の合併症

胃がんで胃を全摘すると、膵液漏、腹腔内膿瘍、腸閉塞などの合併症が起こることがあるので、注意が必要です。

膵液漏とは、すい臓の表面から膵液が漏れ出すことです。

膵液が漏れ出すと、周辺の脂肪を溶かしてしまい、腫瘍ができてしまうことがあります。

腹腔内膿瘍とは、胃の全摘後に食道と小腸を縫い合わせた際、食道と小腸がつながらず、そのつなぎ目の部分から食べ物や消化液などが漏れ出してしまうことです。

腹腔内膿瘍が起こると炎症が生じ、熱や痛みが出ることがあります。

腸閉塞とは、食べ物の流れが円滑に進まなくなり、腸が詰まってしまうことです。

腸閉塞は、胃を全摘出して数年が経過してから起こることもあります。

ダンピング症候群とは

胃がんの手術後に注意が必要なのが、ダンピング症候群です。

ダンピング症候群とは、血糖値が乱高下することによって起こる症状のことです。

食後に生じる動悸や冷や汗、眠気などがその一つです。

ダンピング症候群を起こさないため、一度に摂る食事量は控えめにしましょう。さらには、よく噛んで食べることも重要です。

胃を全摘した後の食事

胃を全摘した後は、骨粗しょう症や貧血に注意する必要があります。

なぜなら、胃がなくなることで、カルシウムの吸収が悪くなり、さらに血液をつくるビタミンB12が吸収されづらくなるからです。

カルシウム不足は骨粗しょう症を、ビタミンB12不足は貧血を引き起こします。

予防のために、カルシウムは乳製品などで、ビタミンB12はアサリやほうれん草などで補うようにしてください。

胃を全摘しても、食事が摂れなくなるわけではありません。

しかし、今まで通りというわけにもいかないでしょう。

工夫し、少しずつ慣れるようにしていきましょう。

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