コラム「肝臓がんの基礎知識 検査方法について」

コラム

2017年11月14日がん治療コラム

肝臓がんの基礎知識 検査方法について

肝生検の図

肝臓がんは、初期症状が出にくく、発見されたときには既に進行してしまっているケースが多い癌として知られています。

肝臓がんの原因の約90%はウイルス感染です。そのうち、C型肝炎ウイルス(HCV)によるものが全体の約70%、B型肝炎ウイルス(HBV)によるものが約20%です。つまり、ウイルス性肝炎の患者は、肝がんになる危険性が高いと言えるわけです。

このほか、アルコール性肝疾患や、食生活が原因で肝障害を起こす非アルコール性脂肪肝炎から、肝臓がんになるケースがまれにあります。

肝細胞がんを早期発見するために、定期的に検査を受けることが重要となります。

発症しても自覚症状に乏しい肝臓がん。今回は、肝臓がんの検査方法についてご紹介します。

血液検査

肝機能を測定する項目が含まれる血液検査です。
肝臓の細胞が破壊されると、血液中のAST(GOT)やALT(GPT)の数値が上昇します。
数値に変化が見られないケースもあるため、判断材料の一つとして、他の検査と組み合わせるなどして活用されます。

腫瘍マーカー検査

血液中の腫瘍マーカーの値を測定し、検査するものです。
癌によって腫瘍マーカーは異なりますが、肝臓がんでは、AFP(アルファ胎児性タンパク)やPIVKA-IIといった腫瘍マーカーが用いられます。 肝臓がんになると、これらの値が上昇するのです。

腫瘍マーカー検査のメリットは、血液を採取することで手軽に検査できることです。
ただしデメリットとして、変化が見られない場合や、肝炎や肝硬変などといった別の症状でも腫瘍マーカーの値が上昇する場合があり、腫瘍マーカー単体では判断できない点が挙げられます。

超音波検査(エコー)

超音波検査では、装置を体に当て、体内を観察します。
小さい腫瘍も見つけることができるのがメリットですが、腫瘍が癌かどうかまでは、超音波検査ではわかりません。

CT検査

X線を照射し、画像を撮影する検査です。
肝臓のCT検査は、動脈に造影剤を注入し、明瞭な画像を撮影する方法が一般的に用いられます。

病変を詳しくみるため、通常ヨード造影剤を使いながら撮影します。造影剤を入れてから何回かタイミングをずらして撮影することで、がんの性質や状態を調べます。

MRI検査

体外から電磁波を照射し、体の画像を多角的に撮影できる検査です。

MRI検査は、画像の精度が高いことや放射線被曝がないことなどのメリットがあります。

肝生検

画像診断や血液検査ではっきりした結果が得られない場合、肝生検によって確定診断します。 針を挿入して病変の一部を採り、顕微鏡で観察する方法が一般的です。

以上のような方法によって、肝臓がんの検査を行います。
がんは早期発見、早期治療が重要です。 少しでも異常やがんの可能性があれば、必ず病院で検査を受けるようにしてください。

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