がん治療コラム
大腸がんの症状と原因について
大腸がんとは
大腸がんとは、大腸に発生するがんです。
大腸は長さがおよそ2メートルあり、結腸と直腸に分けられます。さらに結腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に分けられ、日本人のがんができやすい部位はS状結腸と直腸だといわれています。
大腸壁は、内側から、粘膜層、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、漿膜(しょうまく)下層、漿膜(しょうまく)の順で構成されています。がんが発生するのは粘膜からで、がんが粘膜の中にとどまっているものを粘膜内がんといい、粘膜下層まででとどまっているものを粘膜下層浸潤がんといいます。粘膜内がんと粘膜下層浸潤がんが早期がん、それより深くまで浸潤すると進行がんに分類されます。
大腸がんの症状
早期がんではほとんど症状があらわれませんが、がんが進行するにつれ、またがんが発生した部位によって、血便や腹痛、便が細くなったり、下痢や便秘を繰り返したりする、残便があるなどの症状が挙げられます。
大腸がんの原因
日本人の大腸がんが近年増加している原因としては、高齢化と食生活の欧米化が挙げられます。
大腸がんにかかる人の多くが50代以上で、大腸がんを発症するピークは60代です。高齢化が進行し、50代以上の人口が増えることで、大腸がんもまた増えていると考えられます。
日本人と大腸がん
近年、男女ともに、大腸がんの罹患者数、死亡率が増加しています。
罹患者数では胃がんに次いで2位、死亡者数では肺がんに次いで2位となっています。
直腸がんは男性がかかりやすいがんで、女性のおよそ2倍発生しています。
結腸がんでは、男女の割合に差はありません。
また、大腸がんの7割が直腸とS状結腸とされています。