コラム「これからのがん治療は免疫抜きには語れない」

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医者の罪と罰7 日本は時代遅れ 理想のがん治療設計
これからのがん治療は免疫抜きには語れない

無知を自覚していない医者こそ罪深い

「無知は罪である」という言葉があります。

人生訓として奥の深い言葉だと思いますが、無知な人は知らずに罪を犯してしまうから罪深いのだという解釈があります。

医者の罪と罰

医者の罪と罰

これを「医者の罪」に置き換えれば、明快なイメージが浮かび上がってきます。患者さんが自分の病気について知らなくても罪にはあたりませんが、医者が無知ではどうしようもありません。プロとして知るべきことを知ろうとしないのは、明らかな罪だといえるでしょう。

日本のがん標準治療や、その上に構築された「放置療法」は、20世紀の遺物で、時代遅れです。医療のプロなら「気づいていませんでした」という言い訳は通用しません。

それに気づいていないこと、あるいは目をそむけようとしているところに、医者の罪と罰があります。

がんは、後天的免疫不全の病気

がんという病気は、免疫という視点から見ると、免疫力が低下する後天的免疫不全の病気です。ですから、何より免疫を治療して健常者と同じまでに向上させることが完治への課題です。

21世紀の医者が、免疫を無視してがん専門医を名乗るのは恥ずかしいことだと思わなければなりません。

もしも「感染症の大家」と呼ばれる医師がいたら、その人は感染症免疫のことをよく知っているはずです。がん免疫を無視したがん治療というものは、21世紀の現代ではもはやありえないのです。

最近は、先述した免疫チェックポイント阻害薬の登場で、標準治療の医師も盛んに免疫を語るようになりました。であるならば、がん免疫に依拠した治療を否定してはおかしいでしょう。

どの免疫療法が有効なのかを論じるのは、免疫療法を肯定してからの問題です。免疫チェックポイント阻害薬は決して夢の新薬ではありませんが、がんの治療に免疫が重要であると認識させた功績は大なるものがあります。

抗がん剤のエビデンスではなく、免疫の理論を土台にした21世紀のがん医療を構築していきましょう。その際には、実績のある標準治療は積極的に活用しながら、そこに「免疫」というピースを当てはめるのです。

「標準治療と免疫療法は、どちらがいいのか」

今さらそんなことを論じるのは、ガソリンエンジン車と電気自動車ではどちらがいいのか、などを論じるようなものです。

電気自動車は排ガスがないので、大気汚染の心配がありません。これが将来のモータリゼーションの主流になるだろうということは、誰でも予想できることです。

しかし、まだ給油所にあたる充電ステーションの整備、一度の充電での走行距離など、一気に電気自動車を普及させる条件は整っていません。今すぐすべての車を電気自動車に切り換えろなどといっても無理な話です。それに近い将来、電気自動車や燃料電池車がすべてに取って代わるかどうかなど誰も予想できません。

現在のハイブリッド自動車がガソリンエンジンとモーターで駆動する電気エネルギーを使い分けているように、標準治療と免疫療法を使い分けて完治を目指すのが、現時点で最も現実的であり、有効ながん治療の道筋です。

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