ウェルネスコラム「形だけのセカンドオピニオンが「がん難民」をつくる」

ウェルネスコラム

書籍連載

医者の罪と罰3 患者無視 治療選択の妨害
形だけのセカンドオピニオンが「がん難民」をつくる

ほとんど意味をなしていないセカンドオピニオン

がんと診断されたら、少しでもよい治療を受けたいと思うのは当然のことです。 最初に示された治療方針(ファーストオピニオン)に疑問を持って、ほかの医師にセカンドオピニオンを求める人も少なくありません。

セカンドオピニオンを受けることは国も推奨していますから、大きな病院に行けば、かなりの割合で専門外来があります。

医者の罪と罰

医者の罪と罰

しかし、ほかの病院でセカンドオピニオンを聞いてみたら、ファーストオピニオンと同じ治療を勧められた、とよく耳にします。

考えてみれば当然で、標準治療の範囲で考えたら、金太郎飴(きんたろうあめ)と同じでどの医師からも大きく異なる意見が出てくるはずはないのです。 あちこち行けばいろんな意見を聞けるというわけではありません。

現在広く行なわれているセカンドオピニオンは、治療の選択肢を広げて完治への道筋を探すというよりは、標準治療のやり方を、患者様に納得させるためのものになっているといえるでしょう。

がんの完治、特に進行がんの完治を目指すなら、現状では自由診療でしか提供されていない免疫細胞療法なども視野に入れたセカンドオピニオンを受けなければ、意味がありません。

かといって、患者様がせっかく自由診療の世界に足を踏み入れても、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)しています。

次の話も、私のところに紹介されてきた患者様の証言です。 このS・T様は50 代の男性で、働きながらがんと格闘してきました。

彼は、すんでのところで医者たちの食い物にされるところでした。 少し長い話ですが、がん患者がどんな目に遭うのか、読んでみてください。

   *   *   *   *

がん拠点病院のセカンドオピニオンでは何も変わらなかった

2013年の5月、下咽頭がんの治療が始まりました。

頸部リンパ節に転移しているがんを、抗がん剤で小さくしてから取るということで、3種類の抗がん剤治療(ドセタキセル、5FU、シスプラチン)を2クールやってから、リンパ節の廓清(かくせい)を含む手術を受けました。 しかし、私は腎臓が弱かったらしく、このときの抗がん剤で、腎機能が低下してしまいました。

退院後は、「がんはうまく取れたけれど、転移の可能性はあるから」ということで、経口抗がん剤のTS-1を服用していました。

ところが、わずか2カ月で、左右の肺と縦隔(両肺の間)に転移が見つかったのです。 がん細胞の増殖を止める分子標的薬(商品名アービタックス)と、抗がん剤2剤(5FUとシスプラチン)の投与が始まりました。

その入院中、おかしいと思ったことがいくつもありました。

医師が「アービタックスが効いていない」と言うので、「じゃあ、その薬はやめるんですね」と聞いたのです。 しかし、医師は「ガイドラインでセットになっているから、そういうやり方はできない」と、同じ治療を続けました。

また、腎臓を守るということで、抗がん剤(5FU)を打った後に、水だけの点滴をしました。
私は、「5FUを打ってるときに、同時に水も打ったらいいのに」と言いましたが、やはり「決まりだから」とやり方は変更されませんでした。看護師さんは、「Sさんの言うことのほうが正しい」と言っていたのですが......。

何かあったとき信用を失わないように、「ガイドラインどおりにやった」という事実が欲しいのでしょうが、私は、「大学病院ってところは、ガイドラインの範囲から一歩も出ないんだな」と思ったものでした。

この治療は6クールの予定でしたが、途中で友人に勧められ、主治医に紹介してもらってセカンドオピニオンを受けました。 紹介されて行ったのは、有名ながん診療連携拠点病院ですが、「ここでも大学病院と同じ治療しかできない」「予定どおり6クール受けなさい」と言われました。

しかし、5クール目で腎機能が悪化して、やむなく治療は中断しました。 我慢して治療を受けていればなんとかなると思っていたのに、よくはならないし、合併症は出るし、まったく「どうしたらいいんだろう」と戸惑いました。

主治医に相談しても、選択肢は限られているとのこと。 透析(つまり腎不全)覚悟でシスプラチンを続けるか、別の抗がん剤(パクリタキセル)に変えるか、作用の弱いTS-1を飲むかしかない。 しかも、やったところで効くかどうかはわからないという話でした。

腎臓が音を上げて、今までの治療を続けたところで意味はない。 途方に暮れて「どうしよう?」と相談したら、「またセカンドオピニオンに行ってみる?」と言われました。

しかし、わらにもすがる思いで、別のがん診療連携拠点病院に行ってみると、「様子見するしかないよね」と、けんもほろろでした。

「あとはサイバーナイフしかない」という遺伝子治療の医師

同じ頃、地元の知人と雑談していたら、「抗がん剤で歩けなくなった知り合いがいるよ」と言われました。

そう言われて考えてみたら、がん拠点病院の受付の前には、たしかに車いすの人が多いのです。
「あれは抗がん剤のせいだったのか......」と思いました。 自分も手足のしびれなどが残っていて、これ以上抗がん剤をやったら歩けなくなる、という実感がありました。

自由診療で、違う治療法を探してみようと思ったのは、そこからです。

最初に受けたのは、遺伝子治療でした。

保険会社の人に相談したら、〝その方面に詳しい人〟を紹介され、遺伝子治療を勧められたのです。 患部までカテーテル(細い管)を通し、抗がん剤といっしょに「遺伝子」を入れるという治療法でした。

1クール受けても大した成果はなく、医師には、「あとはサイバーナイフ(放射線治療の一種)しかない。それでダメなら様子見」と言われ、見捨てられた感じがしました。 私の勘繰りかもしれませんが、「治療費を取れたからもういいや」と思われているような印象を受けたのです。

一方、大学病院にも通い続けていたので、腫瘍外来(セカンドオピニオン外来)で、別の医師の意見も聞きました。 その医師からも、パクリタキセルを勧められました。

「一人暮らしだし、歩けなくなると困るから」と二度断ったら、こう言われました。

「あなたの余命は2年だから、どういう死に方をしたいか考えてきなさい」

ぴんとこないので「どういうことですか?」と聞き返したら、

「病院で死ぬか、家で死ぬかということ」

「初めに転移を説明したときにも、縦隔転移しているって言ったでしょ。だからあなたのがんは治らないんですよ」と言うのです。

検査画像を見て「心臓大の転移がある」と脅す医師

治療の副作用で、思考力もかなり落ちていました。

「なんとかしなければ」と思っていたら、保険会社から紹介された〝ブローカー〟に、がんの本も書いている、ある医師を紹介されました。

治療としては、フコイダン(海藻の成分)の入った水素水を勧められました。

しかし、結局、その医師とは信頼関係が築けませんでした。 予約を一度キャンセルされたうえ、次の診療のときに検査画像を持っていくと、いきなり「あなたのがんは、心臓の大きさぐらいになって、ここにある」と言われたのです。

「どうなっちゃうんだろう。自分はもうダメなんじゃないか」と思いました。

その後、その医師から遺伝子治療を勧められたり、ANK免疫細胞療法とは違う免疫細胞療法を説明されたりしましたが、まったく当てにならないと感じるようになり、何度目かの診察の際に、「命を預けられないから、失礼します」と帰ってきました。

後日談ですが、同じ画像を、石井先生がほかの放射線科専門医に頼んで診断してもらってくれました。 すると、「そんなに大きな転移はない」ということでした。私が驚いたので、石井先生はもう一人別の専門医にも診てもらってくれましたが、結果は同じでした。

今にして思えば、フコイダンの医師は、しばらく治療してから「自分の治療でこれだけ小さくなった」などと言うつもりだったのかもしれません。

がんになると、大きな波が次々と襲ってきて、飲み込まれそうになるといいます。

私もまさにそうでした。

初めから標準治療を疑っている人は、あまりいないと思います。 「これで治る」と信じていたものが、「いや、違うようだぞ」とわかってくると、大きな波が襲ってくるのです。

私の場合、「それでは」と探した遺伝子治療も、フコイダンの医師も当てになりませんでした。 自分の余命は限られているのに、出会うのは信用できない医者ばかり......。

もう、最後に「これを受けてダメならあきらめてもいい」と思える治療法はないかと探しました。 そこで運よく、たまたまANK免疫細胞療法の本を読み、人づてに紹介を受けて、石井クリニックに来ることができたのです。 それが今、前向きに昔話をできている唯一の理由です。

   *   *   *   *

「がんビジネス」というべき医療界の詐欺商法

いかがでしょうか。

標準治療か自由診療かを問わず、多くの医者が「がん対策基本法」にうたわれている患者の人権を無視しています。 法の存在自体を無視して、患者に医者の好き勝手な治療を押しつけ、死に追いやるようなことをしているのです。

こうしたことは、倫理的に人としておかしいだけでなく、法を犯す行為です。 がん対策基本法に罰則規定がないからといって、外来という密室で多くのがん専門医が日常的に違法行為を繰り返しているのです。

がん患者が自由診療を選べば、国民医療費を抑制するだけでなく完治の道も開けるかもしれないのです。 それを、完治の見込みもないのに延々と抗がん剤を垂れ流して患者を死に追いやり、国民医療費を無駄遣いして国の財政危機を招いているのは、医者の風上におけない亡国の輩(やから)と非難されても反論の余地はないでしょう。

そもそも医療は、患者と医師のお互いの信頼関係で成り立つものです。 例えば私も、患者様と話し合い、承諾を得て内視鏡を使用しています。 ところが、がん治療の現場では、医者の横暴がまかり通っています。

がん治療は、患者様にとって、命にかかわる怖ろしいものです。

ところが医者のほうは、進行がん患者だから完治しなくて当然とばかり、副作用が強くて体力を奪う標準治療を押しつけています。 そこでは、どれだけのお金が動いているのでしょう。 考えれば途方もない金額です。

保険診療で手前勝手な治療をする医者も、国民医療費を食い物にしているのです。

進行がんでも、適切な治療を組み立てれば完治させられるケースが多いのです。 ところが、多くの医者は、進行がんの患者は完治しないものと決めつけ、モルモットのように、効かない治療の間をたらい回しにしています。 罪悪感がないどころか、むしろ〝点数稼ぎ〟だと考えているふしがあります。

標準治療の医者も、少し勉強すれば、がん免疫の主役はNK細胞だと、そしてANK免疫細胞療法が優れた免疫治療だとわかるはずです。 それを知らないというのは、単に「知りたくないから」ではないでしょうか。 これは、「がんビジネス」というべき医療界の闇です。

私がいちばん許せないのは、病気で心身ともに苛(さいな)まれている患者様を、心ない医者たちが恫喝していることです。 がん対策基本法の厳格な運用を求めます。

そして、がんビジネスに携わっている連中に限って、ANK免疫細胞療法を目の敵にします。

なぜなら、ANK免疫細胞療法は彼らにとって「効きすぎるから」です。 儲(もう)けの種を奪われるから、10年以上もANK免疫細胞療法を黙殺しているのです。

私が理事長を務めている「がん治療設計の窓口」という一般社団法人(新日本橋石井クリニックとは別組織)は、あらゆる治療の中から、患者様ごとに適した治療法の組み合わせをアドバイスし、いっしょに完治を目指していく相談窓口です。

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