ウェルネスコラム「がんマーカーの嘘」

ウェルネスコラム

書籍連載

【第1章】がん治療の嘘
がんマーカーの嘘

早期がんは血液検査で発見できる

がんマーカーでがんと診断できると思っている人は、相当いるでしょう。

医者の嘘 医者は自分の都合でウソをつく

医者の嘘
医者は自分の都合でウソをつく

9年前から私のクリニックで、ANK免疫細胞療法を導入して四百数十例の治療実績があります。その患者様のほとんどはステージⅣの進行がんです。進行がんなら当然がんマーカーが上昇しなければいけませんが、実際にがんマーカーが上昇しているのは、半数程度です。

肝転移、肺転移、腹膜播種(はしゅ) 、胸膜播種といって、全身にがんが飛び散っていてもがんマーカーが正常であるのは、決して珍しくありません。ということは、がんマーカーでは、がんの診断ができないということになります。

逆にがんマーカーの数値が上昇しても、がんが存在しないことも珍しくありません。

PSA(prostate specific antigen=前立腺特異抗原)は、前立腺のがんマーカーとして、比較的早期診断に適しているといわれますが、炎症(前立腺炎)でも上昇します。

では、臨床の現場でがんマーカーをどのように利用しているかというと、マーカーが上昇しているがん患者様の場合、治療がうまくいけば数値が下がるので、治療効果の判定材料となります。

それを画像で診断するとなるとCT、MRI、PETなどを利用することになりますが、がんの大きさが1センチくらいにならないと画像には、はっきりと表れません。

がんの大きさが1センチというと、そこには 10億個のがん細胞が存在します。しかも血液中には、5億〜 10億個のがん細胞が循環していることになります。

ですから、がんマーカーが上昇している患者様の場合には、治療効果を判定するために、がんマーカーは一定の利用価値があるということはできます。

では、がんの診断はどうすればいいのでしょうか。

がんの大きさが2〜3ミリになると、血管新生(新しい血管が作られること)により、血液中にがん細胞が漏れることが知られています。この段階では、画像で捉(とら)えることができません。

そこで、採血して循環血液中のがん細胞を測定する方法が海外で行われています。がんの超早期診断では、この方法が一番正確だと考えられます。

2014年8月、国立がん研究センターでも、循環血液中のRNAを測定することでがんの超早期診断を確立する研究に着手したとの報道がありました。

このように、 21世紀のがん診断は、循環血液中のがん細胞を測定する方法に集約されるでしょう。
しかし、問題がひとつあります。画像で診断できないほどのミクロのがんが見つかったら、標準治療(保険診療)でどのような治療法があるというのでしょうか。

がんの部位がわからなければ、手術はできないし、放射線も無理です。副作用が強く、がん幹細胞に無力な抗がん剤を投与するのも考えものでしょう。

私は、超早期診断で見つかったミクロのがんは、強力な免疫療法で完治させるのが一番だと考えます。

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