ウェルネスコラム「一生がんにならない体をつくる おわりに」

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一生がんにならない体をつくる おわりに

おわりに

『日本医事新報』2014年8月16日号の記事で二木立氏(日本福祉大学学長)が、平成26年度厚生労働白書(健康長寿社会の実現に向けて〜健康・予防元年〜)を読んだ感想で、海外の報告から見ても予防で医療費抑制効果は願望にすぎないと断定しています。二木立氏の論拠は、いくら予防に注力しても余命延長による医療費増加で相殺されるというのです。

一生がんにならない体をつくる

一生がんにならない体をつくる

しかし個人にとって、病気にならない、病気になっても早期に完治して健康な人生を送る、というのは老後の究極の幸せでもあるのです。そのために国民はサプリメントを年間2兆円も近く飲んでいるのです。それでも医療費の高騰を防げないというのは、国民が悪徳業者の陰謀を見抜けないからです。

今大事なことは、発想の転換です。医療費の高騰を放置して国家財政が破綻するまで座して死を待つのでなく、今までとまったく異なる発想で健康長寿にチャレンジすることでしょう。

私は、日々診療を続けるなかで、たまたま医療での活用が有望な機能性素材に出合いました。そして、メディカルサプリメントへの応用を考えるようになりました。それが高品質コラーゲンとプラセンタです。健康な若々しい体を維持するうえで重要なことは、コラーゲン合成をいかに維持するかということです。それには、良質のコラーゲンを毎日摂取しなければなりません。2兆円近くのサプリメントの大部分を高品質コラーゲンに置き換えることが可能なら、多くの高齢者がピンピンコロリと亡くなり、二木立氏の言う余命延長による医療費増加で相殺されることもなくなるでしょう。

高齢者の関節の痛みや動脈硬化、胃粘膜の萎縮などは、これまで加齢現象として治らないと片付けられていました。というのも、それらを治す薬がないからです。薬でよくならない症状は、通常、医学的には治せないとみなされます。私自身、自分のところに持ち込まれたコラーゲンによる「骨の老化」の改善効果に驚かされるまでは、同じような考えでした。

コラーゲンといえば、そもそもは食品成分です。しかし、それが高品質であれば患者様の骨の痛みを確かに緩和してくれるのです。であるならば、医療に使える。そう直感しました。たとえ薬でなくても、患者様の苦痛を軽減したり症状を改善したりする効果があるなら、その有用性を否定すべきではないと考えます。臨床医として、何よりも患者様に治ってほしいからです。

プラセンタのほうは、コラーゲンとは少し事情が異なり、1950年代から承認された医薬品(注射剤)が存在します。しかし、ご存じのようにどちらかといえば、その美容効果が女性たちに注目され、保険適用外の自由診療で広く利用されています。しかし、胎児を守る器官として備えている免疫賦活作用や、創傷の修復にも素晴らしい作用を発揮する成長促進作用は、医療に応用しないとまさにもったいないものです。しかも、プラセンタにはコラーゲン合成促進作用があります。

コラーゲンもプラセンタも、その美容効果ばかりに脚光が当てられてきました。そこで私は「美容から医療へ」と、応用の拡大を試みてきたのです。

しかしながら、こうした有望な素材も、それを生かすか殺すかは使い方しだいです。

サプリメントは、法的には「食品」と定義されており、制度的に薬のような効果・効能をうたうことはできません。そのため一般には、「薬は効くが、なんらかの副作用を伴う」「サプリメントは食品なので、副作用はないが効果は限定的」と捉えられています。

しかし、それを逆手に取って、質の低いサプリメントを平気で供給しているメーカーが多いのが、残念ながら日本の現状です。

食品といっても、サプリメントは「栄養補助食品」ですから、食事+α の効果を消費者は当然、期待します。わざわざお金を出して健康を買っているのです。しかし、摂っても摂らなくても同じような商品なら、その努力は意味をなさなくなってしまいます。

私は医師として、サプリメントは薬を補うものだと考えています。つまり、薬では得られない健康への有用性をもつものこそがサプリメントだという意味です。前述した骨や血管、胃粘膜などの老化予防は、まさにそうした「薬では得られない効果」です。

そうした効果を医師や専門家が確認し、エビデンス(効果証明)を伴っているものが、私の考える「メディカルサプリメント」です。もちろん、現在の制度では効果・効能やエビデンスは表に出せないのですが、そうした研究がバックデータとしてあり、有用性を担保していることが大事だと思います。

平成27年度には、サプリメントに機能性表示が認められるようになります。そうして時代が変わると、サプリメントのよし悪しを消費者が判断しやすくなります。アメリカと同じように、機能性表示があるサプリメントは生き残り、ないものは淘汰(とうた)されるでしょう。良質の原料を使用しないコラーゲンサプリメントは、機能性表示ができないので消費者は判断しやすくなります。

現在、TPPという多国間の貿易協定について話し合いが進んでいます。報道では、米などの農産品や自動車などの工業製品の関税に焦点が当てられていますが、TPPによって変わるのは貿易だけではありません。国内の市場ルールに影響が及ぶと考えられている分野も少なからずあります。

日本の優れた医療を支える公的医療保険などもその一つで、医療関係者は活発に議論しているところです。そうした大きな潮目に当たって、医療のあり方がどう変わっていくのか、注視していかなければなりません。

私は内視鏡を専門とする消化器内科医として、日本人に多い胃がん、大腸がんなどの早期発見・早期治療に長年努めてきました。そして、9年前からはANK 免疫細胞療法という大きな武器も手にして、完治を目指すがん治療を目指しています。

ANK免疫細胞療法は、がん治療の切り札とも言える画期的な全身療法ですが、この治療を推し進めるにつれて、ますます標準治療を含む、ほかの治療法との組み合わせによる集学的治療の重要性を実感します。同時に、早期発見・早期治療がベターであることも改めて強く認識しています。

がん治療も、21世紀に入っていよいよ新時代を迎えています。

がんが2、3㎜ のうちに血液中の循環がん細胞を測定することが可能となりました。

まだ体内に腫瘍の塊ができないうちに超早期診断が可能となったのです。その段階で、がんと診断されたら、ANK 免疫療法でがんを叩けば、手術も抗がん剤も放射線も不要になります。進行がんと診断されてから亡くなるまでの生存期間が2年で2000万円です。この超早期診断と超早期治療を組み合わせれば数分の1の費用でしかも完治するのです。今日本のがん医療費は年7兆9000億円ですが、このしくみを採用すれば確実に大幅に医療費を削減することが可能となります。しかも侵襲なしに完治するのです。

そのように、がんは発症してしまうと厄介な、一筋縄ではいかない相手です。できれば、がんにならないのが一番です。そして、がんの予防は、ほかのさまざまな生活習慣病を防ぐことにもつながります。

国の財政もからんで医療をめぐる環境が大きく変わるなか、がんの予防や治療を含めて「自分の体は自分で守る」意識が、これからの日本人には強く求められてくるはずです。良質なメディカルサプリメントはその一助となり、健康長寿社会を築くうえで日本を救う切り札にもなりうると思っています。

2014年10月
医学博士 石井 光

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