ウェルネスコラム「がん予防は万病の予防に直結する」

ウェルネスコラム

書籍連載

【第5章】がんの予防が、若々しい体をつくる
がん予防は万病の予防に直結する

動脈硬化の改善効果を証明し国際特許を取得

攻めの予防の出発点である「慢性炎症の予防と治療」に有効なのが、メディカルサプリメントによるコラーゲンとプラセンタの摂取です。以下、この2つの成分の働きを、さらに詳しく紹介しておきましょう。

一生がんにならない体をつくる

一生がんにならない体をつくる

その際、触れずに済ませるわけにいかないのは、前著『血管が若がえれば健康寿命はのびる』(幻冬舎メディアコンサルティング)で詳しく述べている血管の老化予防効果です。

私は、自分で開発したコラーゲンサプリメントが動脈硬化(アテローム性動脈硬化)を改善することを証明して、平成23年に国際特許を取得しました。取得地域と特許タイトルは次のとおりです。

・EU(10カ国)......魚皮コラーゲンによるアテローム性粥状動脈硬化症の減少および予防剤

・ロシア、オーストラリア、香港、シンガポール、台湾......魚皮コラーゲンによる血管老化抑制および抗老化剤

アテローム性動脈硬化は血管の老化によって起こる主要な症状で、血管の内壁の傷ついた箇所に、コレステロールなどがたまってプラークという塊をつくるものです。動脈硬化にもいくつか種類はありますが、アテローム性硬化は最も代表的なものです。

私たちの体内には太い血管と毛細血管があり、太い動脈の壁は、内膜、中膜、外膜の3層からなっています。その成分は、コラーゲンとエラスチンがほぼ50%ずつ。エラスチンは、コラーゲンの弾力を支える弾性繊維とも言われるたんぱく質です。毛細血管は1層で、ほぼ100%コラーゲンでできています。

血管の主成分はコラーゲンですから、内壁が多少傷ついても、新しいコラーゲンが供給されて修復・再生されます。これは、体内にがん細胞が生じたとき、そこにNK細胞がやってきて首尾よく処理してしまうのと似ています。

ところが、コラーゲンの供給が乏しく老化した血管では、こうした血管の新陳代謝がうまくいきません。血管壁の傷ついた部分にひげのような繊維が生じ、そこに血小板(出血をしたときに固まって出血を止める成分)や脂質などの血液成分がまとわりついて、やがてプラークを形成してしまうのです。

このプラークが血管を詰まらせたり、破れて血栓を形成し、それがほかの場所の血管を詰まらせたりするのが脳梗塞や心筋梗塞です。

動脈硬化の進行を検査する方法はいろいろありますが、最近主流になっているのは「頸(けい)動脈エコー」です。頸動脈とは、脳に血液を送っている首の動脈です。血管の老化は全身に進むので、首の動脈に動脈硬化が見られれば、全身の血管でも同様に老化が進んでいると考えられます。

頸動脈エコーは、高解像度の超音波装置で頸動脈内の中膜の厚み(IMT)を測る検査です。40〜50歳代の正常値は0.7〜0.8㎜ですが、これが1㎜以上あると、年齢にかかわらず動脈硬化と判定します。

ところが現代医学は、手術で血管を広げたりすることはできますが、動脈硬化そのものを治す医薬品はもっていません。だからこそ「血管の老化」として片付けられてしまうわけですが、動脈硬化に伴う症状に応じて、血圧を下げる降圧剤や、血中脂質のバランスを改善する脂質異常症改善薬(高脂血症薬)などが処方されるのみです。

詳細は前著『血管が若がえれば健康寿命はのびる』に書いたとおりですが、

「コラーゲンの減少が血管の老化を進行させる。良質のコラーゲンを摂取すれば、血管の老化が食い止められるはずだ」

この老化コラーゲン仮説を思い立った私は、協力をいただける動脈硬化症の患者様に、毎日5gずつのコラーゲンを摂取してもらいました。すると、3カ月前後で12人中10人の動脈硬化が改善という結果が得られました。治療薬のない「血管の老化」に、コラーゲンが効くことが分かったのです。

私は、東京医科歯科大学から派遣されてきている循環器科の医師に依頼し、第三者として追試験をしてもらいました。そして、57人中36人で、頸動脈内中膜が0.2㎜以上薄くなる改善効果を確認することができました。

これが、EUはじめ各国で認められ、十数カ国で特許を取得できた根拠です。

血圧、脂質異常症もコラーゲンが有効

当院では、動脈硬化が進行している人、具体的には頸動脈にプラークができている人に、3カ月に1回ずつ通院してもらっています。前著を出してから、100人近くの患者様が動脈硬化の相談、診断に来られ、ほぼ全員にプラークの減少が見られています。

そのうち動脈硬化が順調によくなっている人たちの話を聞くと、明らかに血管以外の症状もよくなっているのです。例えば、関節の痛みがなくなったとか、皮膚がきれいになったという人がいます。血管だけでなく、全身が若返っていると言えると思います。

しかも、そのような患者様には、格別ほかの治療は行っていません。というのは、ご本人がコラーゲンを試したいと考え、投薬などは希望しておられないからです。コラーゲンを自宅で摂取していただき、通院して検査を行っているだけです。

ということは、全身に現れている改善効果は、コラーゲンの摂取によるものと考えるほかないわけです。しかし、こうした事実を説明しても、一般の方は、常識を越えた不思議な話と感じるのではないでしょうか。

例えば、高血圧と診断されれば、多くの患者様は降圧剤を処方されます。そして、薬を飲めば血圧は下がります。しかし、動脈硬化が元に戻ることはほとんど期待されてはいないと思います。まして、脂質異常症などは薬でもなかなか簡単には改善しません。

ところが、薬も飲まず、コラーゲンを摂取しているだけの人たちで、血管が若返り、高血圧も高脂血症も改善しているのです。

コラーゲンサプリメントに大きな期待をかけている私にとって、これはもちろん喜ばしいことですが、理由のないこととは思えません。おそらくそこには、従来もっぱらサプリメントとして利用されてきたコラーゲンとの品質の差があるのです。

毛細血管の若返りが血流を改善し免疫力を高める

コラーゲンによる血圧改善のメカニズムは、おそらくこういうことだと推測されます。動脈硬化、つまり血管の老化によって血圧が高くなっている場合、コラーゲンの摂取によって血管の壁を修復してやると、血管の弾力性が回復し、血圧が安定するわけです。

顕微鏡で毛細血管を観察すると、コラーゲン摂取後に血管が修復されている様子がよく分かります。

本書のテーマであるがんと動脈硬化との間に、直接の因果関係があるかといえば、確たる証拠があるわけではありません。ですが、動脈硬化が進行している人は、免疫力も低下しているのではないか。そういうことも推測できるようにも思います。

というのは、血流がよくなれば、免疫力も高まるのが当然です。

俗に「体温免疫」という言い方で、一般の方も聞いたことがあると思いますが、「体温が1度上がると免疫力が37%アップする」あるいは「体温が1度上がると、免疫力が5倍になる」といった説があります。

もっと正確に言うと、体温が1度下がると免疫力が37%程度落ちるので、低体温は病気を招きやすくなる。そして、平熱より1度体温が上がれば免疫力が5倍に高まるため、病気をすると体温が上がる、という趣旨だと思います。

体温が上がる理由はいろいろ考えられますが、やはり一般的には、血行がよくなって上がる場合がほとんどでしょう。そもそも私たちの体温は、血流によって保たれています。血流がよくなれば、体温の維持が容易になり、免疫力も高まるということです。

なぜ血流がよくなるのかといえば、これは毛細血管の状態で説明がつきます。コラーゲンを摂取すると、大動脈や頸(けい)動脈のような太い血管の状態もよくなりますが、もちろん細い血管の状態も改善します。そして、人体には、太い血管よりも毛細血管のほうがはるかに多く張り巡らされているのです。

ヒト1人の血管全体を延ばすと、地球を2周半する長さになりますが、そのうち90%は毛細血管なのです。血管の老化というと、心臓の冠動脈などで動脈硬化が進むことをイメージする人が多いのですが、実は毛細血管が全体的に老化することが、さまざまな体のトラブルにつながっています。

毛細血管を元気にしてやると、すべてがよくなるわけです。

免疫力が回復すると体温が上昇する

コラーゲンから話がそれますが、「体温が1度上がる」という話について、私にはピンと来ることがあります。それは、がん治療のために行っているANK免疫細胞療法の施行後に起こる現象と同じだからです。

ANK免疫細胞療法でがんが治り、元気になった患者様のなかには、「今まで冷え症だったのが治りました」と報告してくれる患者様がいるのです。

ANK免疫細胞療法は、原則12回の点滴を1クールとして実施します(「積極的予防」でがんを食い止める・ページ下部の図参照)。この治療法は活性の高いNK細胞が強く免疫を刺激するので、点滴のつど、高熱を発することが多い治療法です。この熱は、そもそも激しい免疫応答の表れで、治療の副反応として起こるものです。

しかし、ここで言っている治療後の体温の上昇は、毎回生じる点滴直後の免疫応答のことではなく、1クールあるいは2クールにわたる一連の治療を終えた人の話です。

冷え症の女性は血流が悪いものですが、ANK免疫細胞療法が奏効して免疫力が回復すると、基礎体温も上がるのです。このように、結果としてがんが治るときに冷え症の解消(体温の上昇)が伴うという点からも、免疫力の高さと体温との間には、なんらかの関係があると思われます。

同様に、コラーゲンを摂り続けていると、血管が修復されて血流がよくなり、基礎体温が上がるケースが見られます。それもこれも、同じ現象が体内で起こっていることを示しているのではないでしょうか。

以上をまとめると、まず、良質のコラーゲンを摂取すると、皮膚や粘膜ばかりでなく、骨や血管も若返る。そして、血管の9割を占める毛細血管が弾力を取り戻すと、全身の血流がよくなります。そうすると、免疫力を低下させている低体温の解消にもつながり、その体温の上昇が免疫力を底上げするということです。

骨の老化はコラーゲンで食い止める

そして、第4章で考察したように、免疫力をつかさどっている免疫細胞は、骨の中の骨髄でつくられるため、骨が元気になれば元気な免疫細胞がつくられると考えられます。

良質のコラーゲンの摂取が骨の強化、若返りに直結するのは、メディカルサプリメントの開発に着手したときに着目したことですから、初めから明らかです。

つい先日も、私の著書を読んだという73歳の女性が当院にいらっしゃいました。デキサ法という方法で測定した骨密度が0.482(g/cm2)で、同じ年代の女性と比べても極端に低い数値です。他院でレントゲンを撮り、背骨に圧迫骨折があると言われたそうで、実際に撮影してみると4カ所の骨折が確認されました。

骨密度が低いと、このように背骨の椎体(背骨を構成する一個一個の骨)がつぶれる圧迫骨折を生じているケースが多いのです。しかも、転倒するなどちょっとした拍子に大腿骨の骨折などが起こり、寝たきりの大きな原因になっています。

この73歳の女性は、実は来院される2カ月ほど前から骨粗しょう症薬のビスフォスフォネート製剤を内服していました。しかも、服用を始めた時点の骨密度を聞くと、0.592だったのです。ということは、病院で出された骨粗しょう症薬を飲んでいて、なおかつ骨密度が低下したということなのです。

私がこの女性の希望どおり、コラーゲンを「処方」したことは言うまでもありません。

このように、骨粗しょう症薬があまりよく効いていないという方、あるいは骨が弱くなってお悩みの方は、世の中にたくさんいらっしゃると思います。しかし、骨の老化は食い止めることができるのです。

骨密度が12%アップした90歳過ぎの女性

前著でも紹介しましたが、椎体骨折が9カ所あって痛みがひどく、入退院を繰り返していた90歳を過ぎた女性に、コラーゲンを飲んでもらいました。初めて診察にいらしたときには、本当に歩くのがやっとだったのですが、コラーゲンを1年ちょっと継続したところ、骨密度が12%以上アップしました。

この方は、気持ちも若いですし、痛みが吹き飛んで、それはイキイキと暮らしておられます。娘さんが近所に住んでいらっしゃるようですが、今でも「私は一人で自宅で暮らしたい」と言ってがんばっておられます。そして、当院に来られると、帰りは日本橋三越に寄って、コラーゲンを買ってお帰りになります。

現在も毎月通院してこられますが、ほとんど普通に歩けており、杖をもってはいますが、まさに「転ばぬ先の杖」以外の何物でもありません。それどころか、1週間に1回は、お友達とカラオケまで歌いに行っておられるそうです。

先ほどの73歳の女性も、この方よりずっと若いのですから、コラーゲンを摂り続ければ、半年ぐらいでかなり元気になれるのではないかと思います。

寝たきりになったり、人工関節を入れたりして不自由をされないうちに、持ち前の骨を健康に保つことを意識してほしいと思います。

「標準的な治療法」を疑いもしない医師たち

広く行われている医療こそが医学のスタンダードであり、ベストな方法だと言うのは、医者や薬局のご都合主義にほかなりません。そういう考え方の正体は、実は医療に携わっている者同士の狭い世界における権威主義です。とうてい患者様本位で最大の利益を考えているわけはありません。

がん治療においてもそういう傾向は明らかに見られるわけですが、骨の老化で言えば、人工関節置換術の乱用なども医師の都合によるものでしょう。

ひざや股関節が痛んで整形外科に行くと、「老化で軟骨がすり減っていますね」と言われることがあります。しかし、どうするかといえば、「軟骨は再生しないから治療法はありません」と言われるケースが多いでしょう。

「なんとかなりませんか」と患者様が医師を頼ると、光を照射して痛みを鎮めようとしたり、関節内にヒアルロン酸の注射を打ったりすることになります。しかし、そうしたリハビリテーション的な治療は一時しのぎで、どんどん関節炎は悪化していきます。

やがてもっと歩きにくくなると、医師は、よし来たとばかりに「やはり人工関節しかありませんね」と手術に誘導するでしょう。

若いアスリートのけがならまだしも、老人の骨格は、手術をして関節さえ置き換えれば楽に歩けるようになるものではありません。皆さん、杖をついて苦労しながら歩いているのが実際です。それが患者様の最大利益になるのか疑問です。それより何より、人工関節の限界やデメリットも、きちんと説明しているのでしょうか。

専門外の私でも、本当に関節炎の治療法がないのか疑問をもちます。コラーゲンを摂取するようになって人工関節を免れた人もたくさん見ているからです。

どうして医師たちは、今よりもっと患者様の役に立つ治療を求めないのでしょうか。もしも「その治療が病院の維持に必要だから」という理由であれば、医師になった志はどこに行ったのか、本末転倒ではないかと言わざるを得ません。

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