ウェルネスコラム「がんにならない体は"免疫力"でつくる」

ウェルネスコラム

書籍連載

【第4章】免疫力を向上させて、がんにならない体をつくる
がんにならない体は"免疫力"でつくる

加齢は免疫力を低下させる大きな要因

この本の初めから述べてきたように、免疫力が高い人はがんにはなりません。高齢になるとがんを発症する人が増えてくる理由も、免疫力が低下するからだと考えるのが自然だと思われます。がん細胞は、さまざまなきっかけで日々、体内に生まれています。しかし、私たちの体内では、NK細胞という免疫細胞が常時パトロールを続け、がん細胞を見つけては殺して、発がんを防いでいます。

一生がんにならない体をつくる

一生がんにならない体をつくる

がんに対する免疫力の強さは、このNK細胞の活性(NK活性)で表されます。NK細胞の活動が活発であれば、がん細胞をしっかりと識別し、片っぱしから片づけてくれます。NK活性とは、そのがん殺傷力の程度を意味します。免疫ががんを抑えきれるかどうかは、つまるところ、このNK活性にかかっているのです。

がんになるのはなぜかと言えば、NK細胞が、日々生まれているがん細胞を殺しきれなくなるからです。その結果、日々体内で生じているがん細胞のほうが、それまで発がんを抑えてきたNK細胞の勢力よりも優勢になるのです。そうなると、がんの側がNK細胞などの免疫細胞を眠らせ、つまりNK活性を低下させて、思うがままに増殖を始めるのです。

加齢はNK活性を低下させる要素になるということはすでに述べていますが、では、NK活性を高める方法はあるのでしょうか。

答えはYESです。

免疫力=NK活性を高める方法とは?

では、このようなNK活性の低下に、歯止めをかける方法とはなんでしょうか。免疫力、すなわちNK活性を高める方法は、いろいろと提唱されています。

例えば、「笑えば免疫力が上がる」というアドバイスもその一つです。実際、笑うと瞬間的にNK活性は上がるようです。ですが、NK活性は一日のなかでも大きく変動し、高い免疫力を維持するには、平均して高いレベルを維持しているかどうかが重要です。毎日笑い続けていることは難しいと思います。

ほかにもいろいろありますが、がんがNK細胞を眠らせている「免疫抑制」の状態は、並大抵な方法ではくつがえせません。

皆さんは、「高熱を発する重い感染症にかかったがん患者が、その病気を乗り切ったら腫瘍も消えていた」という話を聞いたことはないでしょうか。そういうことは実際にあり、19世紀末には、がん治療法としてまじめに取り組まれたほどです。

重い感染症を機に免疫とがんの再逆転が起こるのは、免疫が命の危険に驚いて目覚めるためです。実際に免疫抑制をひっくり返すには、それほど強い刺激が必要だということが言えるでしょう。

そうした科学的事実を前提に考えれば、これさえ実行すれば免疫力が高まるという現実的な方法は、これまで提案されてこなかったと言えるのではないでしょうか。

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