コラム

書籍連載

【第1章】あなたの寿命は血管の健康が左右する
ストレスと血管

「錆び」が血管を傷つける

ストレスや喫煙、不規則な生活、刺激の多い食事、脂っこい食事などの生活習慣によっても血管組織は劣化してしまいます。
これらの生活習慣によって血管を傷つける最大の敵が、活性酸素です。

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血管が若がえれば
健康寿命はのびる

活性酸素とは、呼吸によって体内に取り込まれた酸素のごく一部が変化して生まれる物質です。ひじょうに強力な酸化力を持つため病原菌を殺傷することができる半面、健康な細胞をも傷つけ、細胞組織を劣化させてしまうことが多いのです。


簡単にいえば、酸化とは「錆びる」こと。活性酸素が多ければ、体内の細胞は錆びやすくなります。そのため、近年では老化を引き起こす原因物質として研究が進み、よく知られるようになりました。


活性酸素によって最も影響が出るのが血管です。


先ほど説明した動脈硬化のメカニズムを思い出してください(コラム:「血管年齢って何?」参照)。血管の内壁にコレステロールがこびりつき、動脈内のプラークが成長するという仕組みでした。このとき多量の活性酸素が作用すると、通常ならば肝臓に運ばれていくはずの脂肪が変質し、血管の内壁にこびりつきます。


つまり、活性酸素が動脈硬化を促進しているのです。


ストレスが血管に与えるダメージ

活性酸素は日常生活の様々な場面で発生します。


活性酸素を増やす原因としては、喫煙習慣や過度のアルコール摂取、激しい運動が挙げられます。


ただし、アルコールについては、ほどほどを心がければ大丈夫ですから安心してください。飲み過ぎは活性酸素を増やしますが、適度なアルコールには活性酸素を減らす効果もあるからです。


最近では活性酸素を増やさないよう、健康に留意した生活を心がける方も増えています。そのなかでカギとなるのはストレスへの対処です。


わたしは産業医としてクリニック近辺にある様々な企業に出入りしています。現代社会では実に多くの方々が、仕事や人間関係にストレスを感じ、血管を傷つけていると感じます。


ストレスによって交感神経が働いて緊張し、血管が強く収縮します。すると一時的に血流障害が起き、その後、緊張が解けて血液が再び流れるときに大量の活性酸素が発生してしまうのです。


ストレスを感じたとき、「血管が切れそう」と表現する方もいますが、それは血管が収縮していることをさしているのかもしれません。


精神的な問題は、心だけでなく、身体をも蝕むといわれます。


それは血管も同じなのです。

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